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ディシジョンテーブル主に仕様の整理に役立ちます(表1)。
複雑な仕様から「条件」と「アクション」を抜き出して、個々の組み合わせにおける「ルール」を一覧表にすることで仕様の整理を行います。
作成した一覧はそのままテストケースとして用いられることもあります。
状態遷移図主に仕様の整理に役立ちます(図1)。
ソフトウエアは常に同じ状態にあるわけでなく、状態を変化させていきます。
システムが複数の状態をどのように遷移するのかを図に表現することで、そのテスト対象が全体として「何ができるのか」を把握しやすくします。
状態遷移表主に仕様の整理に役立ちます。
図1の「状態遷移図」はそのテスト対象が「何ができるのか」を把握しやすくしてくれるのに対して、状態遷移表は「何ができないのか」を明らかにすることができます(表2)。
「何ができないのか」を確認することも大切なテスト観点です。
同値クラス分割、境界値テスト主にテスト回数を削減するために用います。
映画のチケット価格を表示するソフトウエアを例に考えてみましょう。
・0歳〜6歳‥無料・7歳〜12歳‥小学生料金・13歳〜18歳‥学生割引このようなプログラムの場合、6歳と入力するのと7歳と入力するのでは出力結果が異なります。
12歳と13歳にも同じことが言えます。
これらを境界値と呼びます。
さらに、このシステムをテストする際には、0歳、1歳、2歳…6歳と順番に入力して確認する必要はなく、0〜6歳を1つのグループ(同値クラス)とみなして1つか2つの値をテストします。
こうすることで工数を削減していきます。
組み合わせテスト主にテスト回数を削減するために用います。
本章ではこのテスト技法を徹底的に分かりやすく解説します。
さあ、いよいよ最後の難関、「組み合わせテスト」を見ていきましょう。
「組み合わせテスト」は、「直交表」「AにPairs」とも呼ばれています。
こちらのほうが頻繁に耳にするかもしれません。
テスト設計時に使うテスト技法ですが、頻繁に使用されるため、テスト初心者もその基本的な考え方を理解しておいたほうがよいでしょう。
コピー機を例に考えていきましょう。
一昔前のコピー機は、コピーボタンを押せば実際にコピーされた紙が出てくるだけの非常に単純なものでした。
しかし、最近のコピー横はそれほど単純なものではないですね。
コンビニでコピーをしようとすれば、立派なパネルがあり、その画面上で次から次へと質問が飛んできます。
最初に「コピー」「FAXL「デジカメ現像」のどの機能を使うのかを選択します。
次に「カラーコピー」「モノクロコピー」のどちらかを選び、そして用紙サイズを聞かれ、貴後に倍率まで決めなくてはなりません。
あるコンビニのコピー機の前で、「そんないっぱい質問せんといて!ややこしい!」とパネルに向かって言っている大阪のおばちゃんを先日見かけました。
とにかく、コピーを1枚とるにも様々な条件を指定しなくてはならない、つまり様々な条件が組み合わさっていることが、この例からも分かります。
このようなことをテストするのが「組み合わせテスト」なのです。
分かりましたか?簡単でしょ?では、このコピー機の話を実際のテストという視点から見てみましょう。
それぞれの質問には前述のような選択肢が用意されており、「カラー・モノクロ」〜「印刷方法」に至るまで、選び方によっては非常に多くの組み合わせパターンが存在します(表3)。
ちょっとしたクイズですが、この例では一体何パターンの組み合わせが存在するのでしょう?小学生のころに「樹形図」を習いましたね。
コピー機も図2のような樹形図で考えることができます。
答え‥2×4×2×3×4×2=384パターンそれぞれの選択肢を見ただけでは、それほど多く見えないのですが、実際に組み合わせは384パターン存在します。
テスト担当者はこれを1つずつテストして異常なくコピー機が動くかどうかを確認していく必要があるのです。
樹形図を一覧表にしてみました(表4)。
「できそうじゃん!」そう思いますよね。
分かります。
でも、実際これを全てテストしていくとなると大変な労力がかかるのです。
大まかな計算ですが、1パターンをテストするのに5分かかるとすると、384パターンで32時間。
この例では384パターンですが、選択肢を3つ持つ条件があと2つ加わった瞬間に、そのパターンは軽く3000を超えます。
それにあと4つ加われば約30万パターン!こうなるとなかなかできそうにありません。
このテストは全体のほんの一部にすぎないのに、膨大な時間がかかってしまいます。
このように全てのパターンをテストすると、30万パターンを超えるような場面は現実にざらにあります。
「できそうにないじゃんー!」はい、できそうにないですね。
30万パターンを全てテストするとなると、ほんの1機能のテストだけで何カ月もかかってしまう可能性があります。
そんなに発売を待ってくれる商品もありません。
では、どうすべきか?ここで第3章で紹介したテスト担当者なら誰でも知っている大原則が登場します。
100%残らず全てテストすることは不可能。
よっぽど重要で、よっぽど限定された機能でない限り、全パターンをテストすることは無理なのです。
特に最近のソフトウエアは複雑で多機能化しているため、組み合わせパターンは無限に増えています。
どうすればよいのでしょう?どうすればこれらを限られた時間内にテストすることができるのでしょうか?「私は昔から勘の鋭いほうでして、20パターンくらいなら選べますよー」いやいやそれでは、せっかく情熱を込めて作った製品がかわいそうです。
ちなみにそういうテストの方法にも「ランダムテスト」という立派な名前がありますが、やはり何らかの法則に従ってテストすべきです。
そこで登場するのが、次の原則です。
バグの多くは、2つまでの条件の組み合わせによって起こる!(注1先ほどの384パターンを例に考えていきましょう。
2つの条件の組み合わせとはコピー機の例では「カラー・モノクロ」と「用紙サイズ」、または「用紙タイプ」と「印刷方法」といった組み合わせを指します。
6つの条件全ての組み合わせをテストするとなると、384パターンに及んでしまいます。
しかし6つのうち、あらゆる2つの条件の組み合わせをテストするのであればかなり削減することができます。
この方針で先ほどの384パターンを計算すると、表5のように20パターンに減らすことができます。
「2つの条件が組み合わさるってどういうこと?」具体的にこの表を確認してみましょう。
最初に「カラー・モノクロ」と「用紙サイズ」の欄を見てください。
2、4、6、8行目を見るとモノクロと全ての用紙サイズが組み合わさっています。
1、3、5、7行目を見るとカラーにも同じことが言えます。
つまり、1〜8行目のパターンで「カラー・モノクロ」と「用紙サイズ」の条件は全て、組み合わさっています。
次に「用紙タイプ」と「印刷方法」の欄を見てください。
1、4行目で普通紙と片面印刷、両面印刷がそれぞれ組み合わさっており、2、3行目でOHPと片面印刷、両面印刷がそれぞれ組み合わさっています。
疑い深い人はどうぞ自由に2つの条件を選んで確認してください。
ここに示した20パターンの中で、それぞれの条件が持つ選択肢が、全て組み合わさっていることが分かることでしょう。
つまりこの20パターンをテストすることで、2つの条件の組み合わせを全てテストできることになります。
そして原則にあるように、バグの多くは2つの条件の組み合わせによって起こるのです。
素晴らしいマジックのような方法です。

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